本屋で偶然見つけて、手に取って、まず表紙の美しさにクラクラ。
 中身、目を通す。
 ものすごく好みの作品、美しくて愛おしくて、立ち読みしながら大変なことになってきたので(感動して体の芯から何か官能物質が分泌されるような、涙が溢れるような、美にノックアウトされ倒れそうになる)、いったん売り場を離れる。

 海野弘先生監修のシリーズは、以前から欲しくて欲しくてたまらず、ずっと辛抱していたのだ。
 「ハリー・クラーク」は、そのシリーズの最新刊。
 美しいカラー画像がめいっぱい、海野先生の素敵な解説付き、素晴らしい本。


 ハリー・クラーク。
 アイルランド出身の挿絵画家、かつ、腕の良いステンドグラス作家。
 19世紀末20世紀初頭の挿絵関連が大好きで、ハリー・クラークもその時代の作家。
 
 ビアズリー的かもしれないけれど、ビアズリーの方が悪魔的。
 ラインなどはアールデコの色が強い。
 
 ハリー・クラークの方が、アール・ヌーボーの面影が強く、作品は、繊細でファンタスティック、それでいて、ちょっとグロテスクでゴシック。
 

 絵、だけではなく、ステンドグラスの作家でもあった、というところが、ハリー・クラーク作品が他にはない魅力を持つ重要なポイントのような気がする。
 ステンドグラス作品も素晴らしい。
 大きな瞳ぱっちりの線の細い可愛らしいマリア様。他で見たことが無い。
 

 つい先日、少し高価な本を購入したばかりだったこともあり購入は躊躇したが、どうしても我慢できず、遅かれ早かれこの本は買うだろうなぁと思い、衝動買い。
 
 
 実に久しぶりに、美しすぎてやられっぱなし、の感じ。
 美にメチャメチャにされる悦び。
 

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