これ、欲しい本。これと、もう1つ「歌舞伎の愉しみ」も欲しい。
 結構なお値段がします。岩波現代文庫。
 でもそれなりの価値のある本。

 坂東三津五郎さん、好きだったなぁ。
 みつごろうさんというより、八十助さん、と思ってしまう。
 去年の8月、数年ぶりに歌舞伎座で見たお芝居が、三津五郎さん主演の「たぬき」だった。

 勘三郎さんが亡くなって、三津五郎さんが亡くなって。
 貴重な財産、「人財」を失ってしまったのだなぁと痛感。
 
 踊りの愉しみも歌舞伎の愉しみも、両方とも先々買うつもりで、少し立ち読みしたのだけれど、わたしら素人でも楽しめるし、勉強になって面白い。

 昨今、「芸談」というものをあまり見聞きしなくなったけれど、これは、三津五郎さんによる、それはそれは端正で明瞭快活な、芸談。


 踊りをたしなむわけでなし、邦楽に詳しいわけでなし、それでも芸談は面白くて、なぜか中学生くらいのころから好きだったのだ。
 なんだろうねぇ、何に惹かれたのかな。
 すっかり大人になった今、それをあらためて考えるのも面白い。

 
 亡くなった、好きだった役者さんのことを考えるのはやめよう。

 「もし生きていたら、なんて、そんなしみったれたこと、よしてくださいよ」 って、彼らは思うに違いないのだ。 

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